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(10)脳卒中後うつ病 治療の意義 [障害者として生きる]

4.脳卒中後うつ病の治療

 

■脳卒中後うつ病の治療を行っていく意義

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まずは脳卒中後うつ病の治療を行っていく意義についてお話しします。

 

脳卒中後うつ病は、20~60%と高頻度にうつ状態が出現するにもかかわらず、大病したのだから仕方がない、麻痺が残り日常生活が困難だから気分が落ち込むのは当然だ、と患者さん本人もご家族や医療者でさえ見過ごしている場合があります。

 

しかし脳卒中後うつ病は、精神的にとても辛い状態になります。

さらに、様々な面に悪影響を及ぼしているため早期の対応が必要になります。

 

第一 機能回復への影響

 

脳卒中後は機能回復のための早期のリハビリテーションが必要です。しかし、うつ状態の患者さんはリハビリテーションに対する意欲が低下し、認知機能も低下しているため身体機能の回復に対して負の作用があると言われています。

 

脳卒中後うつ病になった患者さんのグループと、うつ病にならなかった患者さんのグループとの機能回復の程度を2年間追跡調査した結果、うつ病患者さんのグループは有意に機能回復の程度が悪かったという報告があります。

 

第二 生活の質(QOL )への影響

 

特に慢性期の脳卒中患者さんの QOL の改善に最も大きく関与する要因がうつ状態であると言われています。

 

第三 生命予後への影響

 

脳卒中後のうつ病は生命予後にまで関連しているという研究報告があります。脳卒中後うつ病は、脳卒中後うつ状態を認めない脳卒中患者さんと比較し死亡率が高いことが示されています。脳卒中後うつ病が、長期生存にも関連することは注目すべきことです。

 

このように脳卒中後のうつ病は、精神的に辛いだけでなく様々な面に悪影響があり早期の対応が必要です。

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私がリハビリ意欲を失くしたのは視床痛でした。これは本当につらい。視床出血で激しい疼痛に悩まされる方も多いと思います。これには有効な治療がない現状で、うつに近い症状も出てきます。是非この治療法が発見されることを心から願います。

 

次回から、いよいよ薬物治療など脳卒中後うつ病の治療についてお話していきます。 

 

それじゃ~また

 


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