大阪しぐれ 都はるみ [映画・音楽・美術]
演歌が苦手です。男の心情を代弁・裏返しただけの女歌。その、べたーとした情感が嫌いです。
普段、そんなこと言って吠えているのですが、恥ずかしながらこの歌、大好きなのです。
「一人で生きてくなんて、できない」と、泣いてすがれば、ネオンが、ネオンが沁みる。夜の街の片隅での情景が鮮やかに浮かび上がります。そして「北ノ新地は思い出ばかり、雨もよう」とネオン街に長年生きた苦労がさりげなく唄われ、そして「夢も濡れます」と続く。
作詞家の吉岡治は天才に思えました。
下から斜め上を見上げる都はるみの目線にもゾックとしました。
私には、京都・祇園花見小路のネオン街が思い起こされます。失礼ながらこの歌、美人が歌っては全然リアリティが出ない。
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