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脳卒中後遺症の病苦からどうやって解放されるか(2) [障害者として生きる]

 


前回の『病苦その1「身体の問題」』の続きです。


 

身体認知力を高める 


 

認知運動療法に関する多くの本を出されている理学療法士の宮本省三先生は次のよう主張されています。


 


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

「片麻痺は脊髄レベルのおける伸張反射の亢進を必ず伴う痙性麻痺でありその病態は感覚運動系の反射制御障害である。


 


この異常な筋緊張を患者自身が制御できなければ運動麻痺は回復しない。」


 


 

「つまり中枢神経系の階層構造における下位レベル(脊髄、脳幹レベル)の異常な反射活動を、上位レベル(大脳皮質)の認知機能によって制御する能力を向上させることによってのみ随意運動は回復するのである。」


 


脳のなかの身体―認知運動療法の挑戦 (講談社現代新書 1929)

脳のなかの身体―認知運動療法の挑戦 (講談社現代新書 1929)

  • 作者: 宮本 省三
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2008/02/21
  • メディア: 新書
 
リハビリテーション身体論 認知運動療法の臨床×哲学

リハビリテーション身体論 認知運動療法の臨床×哲学

  • 作者: 宮本省三
  • 出版社/メーカー: 青土社
  • 発売日: 2010/06/22
  • メディア: 単行本

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脳卒中後遺障害の中でもう一つの大きな問題が感覚麻痺です。麻痺側の手足の位置や方向、動きを認知できにくくなっているのです。この認知機能の向上、運動イメージの想起が非常に重要となってきます。


 


やみくもに身体を動かすことでは、機能回復は成し遂げられないと言うことです。


 

理論としては本当に良く分かります。そこで、私も素人ながら一人で出来そうな事に取り組んでみたのですが、今一つピンときませんでした。やはり、この療法はセラピストと二人三脚でやることが必要だと感じました。


 


 

私の周辺では、認知運動療法を受けられた方がおられません。聞こえてくるのは治療側の話ばかりです。患者側からその効果を聞くことが出来ず、その理論と治療の正しさが確認出来ないでいます。もしご何らか体験された方おられましたら感想等、是非お教え下さい。






参考として、以前当ブログでご紹介させていただいた漫画家の藤田貴史さんの『リハビリテーションレポート「認知運動療法日記」』を下記に上げておきます。


 

『リハビリテーションレポート「認知運動療法日記」(1)』


 

『「認知運動療法日記」』(2)


認知運動療法日記(3)


認知運動療法」日記の最終回


「認知運動療法」日記~ボクは日々、変容する身体 (リハビリテーション・レポート)

「認知運動療法」日記~ボクは日々、変容する身体 (リハビリテーション・レポート)

  • 作者: 藤田 貴史
  • 出版社/メーカー: 協同医書出版社
  • 発売日: 2016/04/08
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

 


「年齢による衰え」


 

義理の父は70歳の時に脳梗塞を発病したが、幸い障害の程度はは軽く、1月ほどで装具なしで、杖をついて歩くことが出来ました。上肢も弱弱しいながら手で物をつかむことができました。


 

現在88歳になっていますが、歩行の衰えが著しいのです。買い物などはシニアカーに乗って移動しています


しかし室内では、足の動きが衰えあちこちに手すりを置いています。


 




年齢による衰えは誰も避けることができません。特に脳卒中後遺障害を持つ者には厳しいような気がします。ですから病苦に対応する心の持ち方という問題も、これから非常に大切になってくると思うのです 。


 


 


 

次回は「病苦その2 心の問題」にアプローチします。人生の終盤で最も大事なのが、心の持ち方であると私は考えます。


 


それじゃ~また


 

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コメント 2

ピストン

こんにちは。
一人でできること、セラピストとともにすること、
うまく使い分けて効果を出して行きたいですね。

心のあり方は、ホントそうです。

それによって人生は変わると思っています。
by ピストン (2020-06-05 12:22) 

meganesaru707

そうなんです。認知運動療法の場合、セラピストと障害者との関係が一方通行でなく、双方向・二人三脚で理想的と思われるのです。
by meganesaru707 (2020-06-05 16:58) 

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