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お金奮戦記(その2)回復期病棟で [脳卒中で廃業から、老後資金作り]

 



 

回復期病棟で脳が徐々に回復してくると、青くなった。こっから先どうやって暮らしていくのかが、頭をもたげてきたのだ。それは直ぐにひどい恐怖感に変わった。





私は、しがない自営業者で何の休業補償もない。自分が働かなければ 1円の収入もないのだ。


 

一方で、女房に、子供三人(中学生と高校生の男の子、長女は社会人)。それに加え 高齢の両親、 女房の父親と近々 介護しなければならない老人が3人もいるのだ。


 




 

その何年か前、郵政民営化で日本中が揺れていた頃、田舎の知人三名が相次いで自殺した。


 


一人は認知症の母親を道連れに車で練炭自殺した。


一人は幼馴染、もう一人は郵便局職員だった。


 


 

3人に共通していたのは、一戸建を新築していたこと。子に中高生の兄弟・姉妹がいたこと。高齢の親と同居していたことだ。さらに失業等の仕事関係の問題を抱えていた。


 

自殺の真の要因など、他人にうかがい知ることはできないが、その後の子供たちの進路からすれば、その死によって結果的に教育資金が作られた様に私は感じた。


 

私もそうするしかないのかもしれない。楽天的な私もそこまで思いつめた。


 

そんな悶々としていたある夜、亡くなった幼馴染の奥さんが漏らした言葉が、ふとよみがえった。


 

「生きていて、そばにいてくれるだけで、良かったのに」


 


彼女はそうため息をついたのだ。


 

これで、我に返った。生きなければならない。


 


 


それじゃ~また


 

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ピストン

自殺をしてお金をつくる…、
なんとも切ないことです。
しかしそこまでしないといけない状況に追い込まれるのですね。

ある働き盛りの50代の男性脳卒中患者が退院後自殺をしたことがあります。
病棟ではそんな素振りはまったくなかったのですが…
退院後自殺の一報を聞いて、病棟の看護師はみんな、何とも言えない気持ちになりました。

いろんな福祉制度保証制度がありますから、
一見優しそうな社会にみえるかもしれませんが、まだまだ障がい者にはキツイ社会なのですね。。。。

とても考えさせられる記事です。
書いてくださり、ありがとうございます。


by ピストン (2020-10-31 23:01) 

meganesaru707

働き盛りの年齢で脳卒中で入院していると、見舞いに来られた年配の方が多く口にされるのが「まだ若いから大丈夫や」という言葉です。

励ましの言葉でなのですが、現実は、若いから残酷なのです。50代の同病者は、言われるたびに涙流していました。

言った方は、自分の励ましの言葉に感動している。と、たいがい勘違いしていますが、残酷な現実が思い起こされ、悲嘆にくれ涙しているのです。

若く障害が重いと、それだけ、苦しさが長く続くのですから。
by meganesaru707 (2020-11-01 05:53) 

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