お金奮戦記(その5)仕事を廃業したが、心から納得できた [脳卒中で廃業から、老後資金作り]
■無念!脳力が元に戻らず廃業
退院してから1年半、常に違和感を感じながらも無理くり仕事を続けていた。収入は病気前の5分の1程度に落ちた。
しかし、以前と比べて身体だけでなく、脳力も大幅に劣っている、元に戻らないのだ。このままでは、顧客に大きな迷惑をかけることになるかもしれない。
廃業を決意した。幸い発病から1年6ヶ月が経過し、後遺障害の程度からすれば、障害年金をもらえる可能性もある。
廃業と感謝の気持ちを直接顧客に伝えた。
その時、長年にわたり溜まり溜まった売掛金が数社で300万程あった。
でも、私はもう回収は諦めていた。毎月請求してもスンナリとは入金せず少しづつ脹らんでいったお金だ。
これから一切、付き合いはなくなるわけだから、今更お金を振り込んでくれることはないだろう。全て中小・零細企業で、払わないのではない払えなかったのだ。
感謝の気持ちから、もうあげたつもりになって挨拶した時には、そのことには一言も触れなかった。これまでの受注総額からすれば僅かな額だ。
ところが驚いたことに、それから2ヶ月程度で、数社300万円の売掛金が1円残らず全て振り込まれてきたのだ。
私はあっけにとられた。必死で回収しようとした時には回収できずに回収を諦めた時に全てが回収できた。お金・人・商売の不思議である。
奥の奥に隠していたお金があったのかもしれない。それでもそのお金を引っ張り出してくれたのだ。
そしてこのことが、私の気持ちをすっきりさせた。
門前の小僧から40数年、大した成果を残さなかったけれども、やはりこの仕事を続けてきて良かったと心から納得できた。顧客には本当に感謝だ。
私は、この貴重な回収資金を、株式投資することにした。
それじゃ~また
最後は誠意を見せてくれた顧客に感謝ですね。
感動するエピソードです。
by ピストン (2020-11-03 22:13)
考えてみれば、ほとんどの方が創業者でした。したたかですが、苦労を重ねて来られた分、人の苦境もほっとけなかったのかもしれません。
いい方々と、長くお付き合いさせていただけて幸運でした。
by meganesaru707 (2020-11-04 05:44)