三方五湖 (NO-11) [片麻痺でも旅がしたい]
旅の5日目は、三方五湖である 。
二十歳を過ぎた頃、修行していた京都祇園の寿司屋を辞めた。
10日ほどぶらぶらしていたが、しかし生活の為働かなければならない。もう夜のネオン街から離れたかった。
それで地図と電話帳で、地方の観光地の旅館や民宿などに片っ端から電話した。 一軒だけ夏の間、雇ってもいいと言ってくれた。それが三方五湖の民宿だった。
バス停から1時間程、湖水沿いをひたすら歩いた。えらく辺鄙なところだった。 仕事は洗い場や配膳だ。名古屋から女子大生が3人アルバイトで来ていて私は最初その補助係だった 、客は家族や職場の海水浴客だ。
直前まで飲食店の下働きしていたので、洗い物は手早く、配膳で酔っ払い客のあしらいも出来た。一緒に働くおばちゃん達がこれに驚いて、それから仲良くしてくれた。
このおばちゃん達、ご近所のからの手伝いだと思うが、実によく働くのだ。 朝は6時前から夜10時まで、わずかな休みを取るだけでほぼ働きづめなのだ。それでも疲れた感じはなく淡々とこなしている 私は修行中は夕方5時から朝の5時まで働いていたので長時間労働しているという感があった。昼間は学生でもあり正直いつも疲れていた。 が、この人たちは特に気負わず当たり前のように働いている。 三方五湖の景色を眺める時間は無かったが、この人たちと一緒に働いてるうちにだんだん疲れが取れ元気になってきた。「こんな風に、淡々と働き暮らせばいいのだよ!」と教えられた気がした。
今回、その民宿を探したのであるが、結局わからなかった。
だがそんなおばあちゃんたちとの楽しい思い出が、よみがえった。 |
それじゃ~また |
淡々と働き暮らせばいいのだ>>
ほんとそうです。
仕事が日常の一部というか自分の一部というか、
そんな風になれたら疲れ具合が違うでしょうね。
by ふるたによしひさ (2021-12-05 22:28)
「頑張るぞー」と肩に力入ったり、同僚などとの人間関係に過敏になったりでメンタルの疲れがあるように思います。
どうせ起きている間動いているなら、何事も自然体が一番だと感じます。
同僚も一定の距離取れば、おもろい奴に思えてきたりする。
by meganesaru707 (2021-12-06 07:03)