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ジョゼと虎と魚たち [映画・音楽・美術]

原作の田辺聖子の短編小説を読んだ後で映画を見ましたが、観念的な小説よりも映画の方が、身につまされる様な現実感のあって私は良かったです。

 

ジョゼと虎と魚たち (角川文庫)

ジョゼと虎と魚たち (角川文庫)

  • 作者: 田辺 聖子
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
  • 発売日: 1987/01/01
  • メディア: 文庫

映画のストーリーを簡単に述べますと、

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下半身が不自由で歩けない女の子、ジョゼは、母親に捨てられおばあちゃんと暮らしています。おばあちゃんは障害のある孫を近所からも隠そうとします。


そんな中、あるきっかけで普通の大学生の男の子と出会います。徐々に仲良くなっていく二人ですが、おばあちゃんは強烈です。


「この子は壊れている。あんたで、なんとかなるものでもない。もう来ないで欲しい」と男の子に言い放ちます。結局恋愛で傷つくのは、障害のある自分の孫であると考えているのです。


一旦は別れた二人でしたが、おばあちゃんの死をきっかけに同棲を始めます。 男の子は 結婚を意識し両親に紹介しようとしますが、結局二の足を踏み躊躇(ちゅうちょ)してしまいます。


それを察したジョゼは「あんたとは別れたら別れたで、それもいい」と言うのです。


しばらくして男の子は同棲を解消し、逃げ出します。そして、道にしゃがみこんで大泣きします。

一方ジョゼは、電動車椅子を手に入れて、颯爽と街を進みます。


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このジョゼの強さ 。これは障害を持つ者の強さであると思います。


この映画、健常者の心の弱さ(結婚に、二の足を踏むことは当然といえば当然ではありますが)と 障害者の持つ心の強さ それを浮き彫りにした 映画です。 障害者が一方的に傷ついて終わるという物語ではなく、 弱さを克服できない健常者(男の子とおばあちゃん)と 、傷つくことも覚悟し、それを乗り越えようとする障害者の強さです


つまりは「弱い方が強い」ということです。



私も脳卒中により重度の身体障害者になりましたが、このジョゼのような心の強さはいつも持っていたいと思います。

 

それじゃ~また

 

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