悪人 [映画・音楽・美術]
吉田修一の小説を原作とする映画「悪人」【李 相日(り そうじつ)監督】は妻夫木聡、深津絵里、満島ひかりなど人気俳優が共演した映画です。そこには是枝裕和監督の映画「誰も知らない」にも通じるテーマがあります。
幼いわが子を不幸のどん底におとしながら「なぜ、私が幸せになってはいけないの!?」とばかりに子を捨てる母親や、裕福な家庭で甘やかされて育ち、人を見下し嘲笑しながら生きる自己中心的な人間が登場します。そしてそんな、わがままで身勝手な人間に振り回される人たちの悲劇と愛情を描いています。
世の中には、こんな身勝手、自己中心的な一見気付かない「悪人」がいるのです。
が、逆に泥の中にこそ咲く蓮の花もいます。この映画の深津絵里が演じた馬込光代(何という象徴的な名!)のように。
傷つくことで見えてくる世界もあるのです。是非、皆さん泥の中の蓮の花を見つけて下さい。脳卒中で障害者となったことで、見えてくるものが、きっとあるはずです。
それじゃ~また