今回から引き続き「ITと金融の未来」 (野口悠紀雄著)をご紹介します。今回のテーマは、「AI は株価予想や資金運用ができるか」です。


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入門 AIと金融の未来 (PHPビジネス新書)



  • 作者: 野口 悠紀雄

  • 出版社/メーカー: PHP研究所

  • 発売日: 2018/09/20

  • メディア: 新書







例によって印象に残った部分を抽出します。経済とりわけ金融の世界が具体的にイメージされてくると思います。


 


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■ AI は株価予想や資金運用ができるか。


 


結論から言えば AI を用いて継続的に利益を得るのは難しい。もちろん AI ファンドと言っても、ファンドによって異なる仕様を用いているので、それらを一概に評価することはできないでしょう。 しかしコンピューターに判断を委ねるファンドの成績があまり芳しくないことは他のレポートでも指摘されています。




■ インデックスファンドが作られるようになってから、アクティブファンドの運用成績は、インデックスファンドを超えられるか、という問題をめぐって激しい競争が起こりました なぜなら、仮にインデックスファンドの方が成績が良いということになれば、アクティブファンドの運用に関わっていたファンドマネージャー等は不要ということになってしまうからです。


 


実際には、インデックスファンドの成績がアクティブファンドより優れている場合が多いことが、次第に認められるようになってきました。


 


■資産運用に AI が使われるようになれば 、我々の利益はどのようになるか、という点に関しては、 すでに述べたように、 AI を利用しても人々より高い収益を継続的に言えることは残念ながらできないでしょう。


 


これは AI が、いかに進歩したところで変わりません。市場が適切に機能していれば、AIといえどもマーケットより正しい答えを出すことはできません。 だから AI で利益を上げ続けることはできないのです。


 


ただし無駄な損失を被ることは少なくなります。 要するに市場平均と同じようなリターン一を多く人が得ることが可能になるのです。 


 


 


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今の状況と変わらないようです。ただし退職後の資金運用など、デフェンシブ(防御的)な運用には役立ちそうです。リスクをおった大儲けは、やはり自分で探すしかないようです。


 


それじゃ~続きはまた