今回は、コミュニケーション、知識詰め込み教育に関する問題です。




前回同様、外山滋比古著の「失敗の効用」記述を、まず紹介します。




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失敗の効用



  • 作者: 外山 滋比古

  • 出版社/メーカー: みすず書房

  • 発売日: 2011/02/02

  • メディア: 単行本







■コミュニケーションには、声のぬくもりと、勢いが欲しいです。文章でも談話の活気を伝えるのは容易ではありません。




ペンは剣より強いかもしれないが声には勝てないような気がします。 声を使ってないと、たくましい骨太のコミュニケーションは望めないのではないかと、いうことです。




◆戦後の学校はやたらと知識を詰め込みたがる。




無理やり覚えさせた知識が役に立つわけがなく、知的メタボリック症候群の遠因になるのが関の山。訳も分からず頭に入れてもらった知識の賞味期間は短くて、一時過ぎれば腐り始める。そうして物知りバカが増えることになる。




◆本当に勉強させたかったら教えないに限る。




ハングリーなら奪ってでも自分のものにしたくなる。昔の師匠や親方はそれを心得ていて、 わざと教えを惜しんだ。弟子は芸や技は盗むものと考えて成長した。




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現在の我々は、メールや LINEといった、 非常に便利なコミュニケーション・ツールに恵まれています。ですが、これらの手段で頻繁に連絡を取ったとからといってコミュニケーションが取れているとはならない。SNSは迅速さがもとめられ、誤解も生まれやすいツールです。




やはり実際に合って一対一で会話しないと深いコミュニケーションにはなりません。少なくともそのことは自覚しておいた方がいいのです。





現在、分からないことは、インターネットで調べれば、多くの答えがえられます。




しかし、学校のように単に知識を教えるのではなく、社会において何らかの創造が必要な時は、調べたことで満足するのではなく考えるという訓練を積まねばならないのです。そうなると、ひたすら知識を詰め込むだけではどうしようもない。





発想のためには知識を詰め込みすぎないこと、これは自然科学等で素晴らしい実績を残した多くの研究者が、異口同音に言うことです。




それじゃ~また