今回は主に家族・介護者について考えます。「賢い家族になるための介護者の心得」と称し引き続き「脳卒中後の生活」から、私流に解釈を加えながら抜粋していきます。

 

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脳卒中後の生活 元気が出る暮らしのヒント (今すぐ役立つ介護シリーズ)



  • 作者:

  • 出版社/メーカー: 創元社

  • 発売日: 2005/10

  • メディア: 単行本







発病を機に、当然これまでの夫婦や嫁姑、兄弟姉妹、家族の関係が浮き彫りになってきます。それはある意味「社会の縮図、人生の縮図」です。


誰が引き取って介護するか等修羅場になることもありますし、兄弟の援助など思いがけない「絆」を確認することもあります。夫が発病すれば、ほとんどの妻は夫を介護し支えようとしますが、逆の場合はそうではありません。


仕事と遊ぶこと以外したことのない夫。妻は自分の日常をサポートする存在としか考えていない夫の場合は大変厄介です。


家族の誰かが倒れた時、今後共により良い人生を生きていくために、家族も生き方を考えるチャンスとも考えられます。


◆初めはしっかり支える。そしてその後自立を促す


「患者を甘やかしてはいけない。自分でできることはできるだけ自分でやってもらう」のがリハビリになるとよく言われますが、先輩家族がこれだけは伝えたいというのは「落ち込んだりうつ状態になっている辛い時期にはしっかり支えてあげてほしい」ということです。


そして少し自分のことができるようになったら突き放すことも大切というアドバイスをくれました。発病後、半年や1年は優しく接することも必要ですが、ある程度の時間が経ったら自立に向けて自分のことは自分でやることが大切家族も本人の自立を促すような支援の方法を考える 。


つまりこれ子育てと一緒ですね。最初は思いきり愛情を注ぎ、甘えさせて上げる。そして時が来れば、突き放す。人間も動物も同じです。ただ動物は子育ての失敗は死を招きますので容赦、躊躇(ちゅうちょ)がありません。


 

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今回の先輩達の活動「片マヒ自立研究会」と、会の中心だった森山志郎さんの記念館(「脳卒中片マヒ者 体験と思索」の「戦うリハビリテーション」の記録)の詳しい情報は次からどうぞ。上部のメニューの「家族館」には、介護する家族のお話があります。



 (残念ながら現在閉鎖されているようです)  

 

それじゃ~また。