脳卒中片麻痺障害者の多くは、慢性期になってもリハビリを続けています。ブログやフェイスブック上で、当事者同士が、アドバイスや意見も交換し合っています。中には頼まれもしないのにアドバイスして、嘲笑から罵倒にまで展開しているケースもあります(苦笑)




そこで、リハビリについて、一度整理しておきたいと思います。上記の簡略的な図を作りましたので、これによりまとめてみます。




まず「脳」「関節・筋肉」「感覚」の正常な働きによって、歩行などの運動がおこるわけですが、我々脳卒中患者は脳が障害されることによりこの運動がうまく出来ません。




通常、五感というセンサーで、道路の状況、関節や筋肉の位置、収縮・伸展等の情報が脳に送られ、脳により、どのように動かすかの命令が筋肉・関節に送らるわけです。これが運動のメカニズムです。このサイクルが脳損傷によりうまく回らないのです。




理学療法士などのセラピストによる通常のリハビリというのは筋肉・関節の動かし方を学習するわけです。これが自力ではうまくいかない場合は、歩行補助としてロボットなど利用して関節などを曲げるわけです。


 




また、感覚に異常をきたす場合には、その感覚を取り戻すというリハビリがあります。イタリア産の「認知運動リハビリ」と言われるものが代表でしょう。




ですが、損傷しているのは脳ですから脳に直接リハビリや損傷部分の治療が出来れば一番いいのです。


運動を観察したり、イメージしながら脳神経の再生を目指す「ニューロ・リハビリテーション」はその代表ですが、効果があるとするのは主に研究者側です。


 




我々は脳の損傷の回復、つまり「脳の可塑性」目指してリハビリしているわけですが、これが簡単ではありません。脳の損傷が大きいと、感覚や筋肉・関節のリハビリを懸命に続けても痙性などが原因で、効果が上がりにくいのです。


 


最近、私は「脳の可塑性」をだけでなく「骨の連動性」にも注目しています。日本式動作法(農作業、武道、ナンバ歩き等)の中に骨の連動性を高めるコツがあるのではと考えています。「脳の可塑性」を補ってくれる役割を期待しています。


 


脳からの命令で筋肉を強く動かすのでなく、骨の連動性で楽に身体を動かす。これを片麻痺のリハビリに取り入れられないか、自分の身体で試行錯誤するつもりです。きっかけは下記の動画でした。


 


【参考】骨格と関節の形が適切ならば重力に任せるだけで、安定した歩行が実現 


 



 


この動画、脳(コンピューター)からの命令で制御されているのではありません。重心移動と骨の連動で歩行しているのです。


 




それじゃ~続きはまた