一人旅の2日目、鳥取県の岩美から京都府丹後半島まで、日本海沿岸を、のんびりと走ろうと出発した。かって知人から落ち武者伝説に出てくるような海岸線の土地だと聞いていて、興味をそそられてもいたのだ。


 


たが、兵庫県の浜坂を過ぎしばらく行くと突然通行止めの標識に出くわした。




迂回路の案内はなかったが、南の山間部に迂回路はあるだろう、と安易に考えたのが、そもそもイケナかった。




その後は、行けども行けども山の中、TV番組のポツンと一軒家に向かうような車一台がやっと通れる道になり、そのうち民家もぽつりぽつり。


冬場はどうやって暮らしているのだ、と思っているうちにその民家も途絶え、未舗装の狭い道に。


 




そういえばTVのドキュメント番組で、新温泉町のどん山奥の禅寺(後で調べると「安泰寺」でした。上記写真)が取り上げられていた。交通手段は徒歩。バス停まで徒歩2時間、JR浜坂駅まで確かトータル4時間かかると言っていた。それここらあたりの山じゃないのか・・?と、ますます嫌な予感がしてきた。




山道を1時間以上走って、ふとカーナビをみると位置は表示されているが、道路がない!もはやどこに向かって走っているのかもさっぱり解らない。




そして、ついに行き止まり ・・・万事休す。




もしここで、ぬかるみにでもタイヤとられ動かなくなったらレスキューの車も入れないだろう。障害のある身体で、この悪路を徒歩で民家まで助けを求めにもいけないだろう。




慎重に、慎重に何度も切り返し方向転換した。バックカメラに大いに助けられた。




だが・・・。そもそもここが但馬地方のどこらあたりで、どこに向かえば、このどん山奥から脱出できるのか、それが全くわからない?




半ばやけくそで、カーナビの目的地を自宅にしてみた。すると現在地からの経路がしっかり表示された。これで脱出できる。




カーナビの案内を頼りに、30分ほどかけて何とか県道らしき道にたどり着いた。ヤレヤレである。


 


昔の歩き旅では、道に迷えば、行き倒れも覚悟しただろう。ほんの僅かだが、その気分を味わうことが出来た。


 




 


 それじゃ~また