山口県の「香月泰男美術館」まで足を伸ばそう。




島根県大田市の三瓶山の西駐車場に着いたのは早朝だったので、時間の余裕ができた。





シベリア抑留のの絵画、玩具の人形。前々から香月泰男さんのファンだったので、その作品を直接見る事は念願だった。


 


 








 



4時間程かかって、山口県長門市の丘の上にある美術館の下に着いた。


そこからは急な坂道で、おまけに車止めがある。




しかし「車両乗り入れの必要な方は右側のインターホンをご利用ください 」との看板がある。「助かった!」とインターホンを押した。




しばらく待っていると女性が坂道を降りてきた。受付の方というよりも学芸員の雰囲気だ。




「今日は造園屋さんが伐採工事しており、途中にトラックが止まっているのでここから入るのは無理です」とつれない言葉。


 









「他に登れるような所はないですか」と食い下がった 




「ちょっと先にもう一箇所入るところがあります」


「目印がありますか」


「看板が出ています」


「どのような看板ですか」


「小さな看板です」


 質問をしてもめんどくさそうに、短い返事だけ。




仕方なくその小さな看板を目指した。宗教の家らしい案内板だった。


それで、ためらったのか。




しかしそこも急坂で、車が入るにはもうぎりぎりの幅しかない。


注意して何とか上がったが、民家が一軒あるだけで、その先の道はない。




私の間違いかと、30分余り周辺をウロウロした。そのうちさっきの女性が顔見せてくれないかと少々期待したのだが・・。





多くの来館者の一人にすぎない障害者のために時間を割くのはおそらく迷惑だったのだろう(当日は広い駐車場には車2台だったが・・・)


 


何より、香月泰男の作品を見てもらいたい、という熱意が全く感じられないのだ。


 









地方の美術館では建築等のデザイン性を重視し、来館者のことを考えてないところは多い。地域活性化のための観光の目玉にしようというのは分からないでもないが。




この美術館も丘の下に大きな駐車場があるが、そこから高齢者や小さな子供がこの坂を上るのは少々しんどいだろう。




人も施設も、人に優しい香月 泰男の作品世界に反していると思う。


 


 


 




それじゃ~また