◆脳の研究者でも医師でもない私ですが、治療を受ける立場の人間として、「 脳卒中治療の大発見てあったの?」ということを今回考えてみたいと思います。
 
 
なぜなら、我々片麻痺障害者は、「大発見・新発見」、「奇跡の治療」という言葉に弱く、テレビなどで○○療法、○○治療法と紹介されるたびに希望に胸膨らませ、実際にあっちうろうろ、こっちうろうろ、そして大半は期待を裏切られる。そんな状況があるからです。
 
 
 
◆時代小説を読むようになって気づいたのですが「卒中」で寝たっきりになるということが、ちょくちょく出て来ます。
 
脳卒中は江戸時代にもあったわけですね。一説によれば源頼朝の死因は脳出血であったとされています。そうすると800年も前になります。明治維新の後でも150年、そんな長い間で画期的な治療法が発見されたんだろうかと、ふと考えたのです。
 
 
◆以前の「卒中で倒れたら絶対動かしてはいけない」が、現代の「早期にリハビリを開始する」に変わったというのが、ひょとして最大の発見じゃないのか・・・と思ったりします。

 
 
現代の脳研究者が脳に関する画期的な知見を得たと胸を張って主張し、脳神経医やリハビリ医が奇跡の治療法だと叫び、それらをテレビが取り上げますが、本当でしょうか?

 
◆野球の長嶋茂雄元監督は慶応病院を始め最先端の治療を受けられていると思いますが、失礼なが上肢は奇跡と称するほど回復されているようには私には思えません。
現在、研究・治療側が言うほど画期的な大発見はないのではないかと疑り深い私は思ってしまうのです。
 
 
◆CI療法は治療の現場を直接見ていましたし、磁気治療を受けた人も何人か知っています。でも奇跡の様に回復した人は、私が知る限りでは一人もいません。それどころか、私の見た範囲では殆ど良くなっていない。

 
 
私などは、腕や指が全く動きませんので事前の診断でアウト。治療に進むことさえできません。障害が軽い人だけが先進的な治療を受けることができる。これって変ですが、でも現実ですよね。良いデータが期待できない人間は治療を受けさせてももらえないというのは、勘繰りですか?
ボツリヌス療法などは自分でも受けましたが、テレビのようには全然「試してガッテン」できない。

 
◆ 情報に安易に振り回されず、リハビリを継続することにより「自然治癒力(可塑性)を高める 」がやはり我々の基本なのでしょう。
 
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