今回の通所施設(デイケア)に通ってみて私が感じた「求められる理想的な通所者像」について述べてみたいと思います。


 

ズバリそれは「園児」です。 保育園、幼稚園のあの「園児」です。


 

■介護職員は園の先生になりたがっています。


我々を「チーチーパッパの園児」にしようとしているのです。自分たちにとって最も扱いやすい存在の「園児」にしたいのです。なぜなら(未熟な)自分たちでも余裕をもってコントロールできるから。しかも全面的・盲目的に敬愛される。実際あえなく園児にされてしまった哀れな人も多いのです。

 

私は、市内の2つの公園でリハビリ散歩しているのですが、環境が良いこともあり都道府県認定のこども園(幼稚園プラス保育所施設で最近姫路の園が新聞を賑わせた)がそれぞれの公園に隣接してあります。

 

先生の大きな声が良く聞こえるのですが、両園の先生達の園児への接し方は、驚くほどよく似ている。NHKの「おかあさんといっしょ」の世界です。

 

幼く体も頭も未熟な園児。それ故先生は、敬愛され尊敬される絶対的な存在です。まかり間違っても「先生のそのやり方、おかしいやん!」などと園児に指摘されることはありません。


我々を扱いやすい「劣った人」と思い込もうとしています。


我々は身体的に園児と同じように弱者であるがゆえに、頭も園児並みと考えられているフシがあります。いいえ頭も園児並みと思い込むことで、扱いやすい存在であると我々を思い込みたいのです。

 

社会経験豊富な成熟した大人は、我々障害者や老人を大人として扱えますが、未熟な人間ほど、我々を自分より劣った人間と思い込もうとする。その方が精神的に楽だからです。「大丈夫」「お気をつけて」を連発し自分の優位性を確認しようとするのです。

 

私は54歳で脳出血を発病しましたが、急性期リハビリを開始した当時、妻も子供も3人いるこんなおっさんを、20代と思しきセラピストの兄ちゃんがお子ちゃま扱いする。つい1週間前までふつうに仕事していたので、壊れた脳でも、ものすごく違和感を感じる。???です。

 

これが三週間あまり続いたので、さすがに「こら!ええ加減にせんかい!!」と大阪の上品なダウンタウン言葉で怒ると、「すいません言葉遣いに配慮がたりなかったです」と途端にしょげ返る。

 


次回はから、この不当な取扱いに、いかに対応、対抗すべきか、我々が目指すべき通所者像」は何かについて考えていきたいと思います。園児程かわいくない我々(「私は十分かわいい」と思われている方はごめんなさい)は対抗手段を考えておく必要があります。

 

それじゃ~また。