1992年初版と多少古いのですが、今回、三好春樹 著「専門バカにつける薬」をご紹介します。Amazonでは、在庫希少で高額になる場合があります。図書館で探していただければ。





専門バカにつける薬



  • 作者: 三好 春樹

  • 出版社/メーカー: 筒井書房

  • 発売日: 1992/12/01

  • メディア: 単行本








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◆ 運動機能を高めることこそ PT(理学療法士) の専門性であり、生活にかかることは PT の仕事ではない という意見がある。




運動機能を高めることが PT の第一義的役割であるとしよう。しかしそもそも運動機能とは何だろうか、せいぜい病院の訓練室で評価された運動機能でしかないのである。 病院という特殊な空間、入院という人生の中の特別な時期、セラピストからの指示に従って意識的に身体を動かした時の運動機能なのである 。




◆私たちは、人が、特に老人が、生活の場という普遍的な空間、人生という普遍的な時間の中で目的を持った自発的で無意識な動きをした時、訓練室とは全く違う運動機能を発現することを知っている。 そのことを 火事場の馬鹿力という表現で端的に現れる 。私たちは生活の場の不思議な力と呼んできたのである 。




◆生活行為は自発的である .そもそも目的があるから動く。訓練意欲なんてものはなくても生活意欲さ引き出せるばいいのではないか。 老人は訓練という狭い枠に乗ってるような意欲はない。 同時に介護という枠にちょうどいいような存在でもない。




◆つまり人の運動機能にこだわればこだわるほど、その人の個体のみでなくその個体がどんな場でどんな関係の中にあるのかに、こだわらざるを得ないのである。


 




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私たちがPT(理学療法士)に期待しすぎるのでしょうか。しかしながら、私が出会ってきたPTには、単に学校で習った知識を披露するだけの人や、健常者と比較し欠点を指摘するだけの人も多くいました。「プロフェッショナル」とさえ到底呼べない人たちです。




それじゃ~続きはまた