脳は回復する 高次脳機能障害からの脱出 鈴木大介著
今回ご紹介するのは以前ご紹介した「脳が壊れた」の著者鈴木大介さんの、その後の経過をレポートした本です。2回に分けて私が印象深かった点を抽出・編集します。
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41歳で脳梗塞を発病。リハビリを重ね日常生活に復帰した僕(鈴木)を待っていたのは高次脳機能障害の世界だった。小銭が数えられない、(おっぱい)から視線が外せない。人混みを歩けない、会話ができない、イライラから抜け出せない。 加えて夜泣き号泣の日々。脳が壊れたから2年経て著者はいかにして飛躍的な回復を遂げたのか。
鈴木さんの後遺障害である高次脳機能障害を列挙すると
・注意障害
・情緒の脱抑制
・作業記憶の低下
・脳の情報処理速度の低下
そして上記が絡み合った結果として起きた
・遂行機能障害
・離人症的症状
・心因性失語
・いくつかの種類のパニック
注意障害には 不注意ではなく 注意する必要がない情報に注意が向きしかもそれを自力ではキャンセルできない状況にもなってしまっていた。おっぱいをガン見する理由である。
まず第一に、思考速度が下がることも現実感覚を失うことも当事者の多くが訴えている不自由感なのにも関わらずその状態の病状名すらついていない。 これは本書で, 度々訴えることになる核の部分だが「患者の訴えを無視しないで欲しい」