京都伏見のアパートの二階にに住んでいたころ、一階の角部屋で、ギターつまびき歌っている人がいた。何度も何度も聞かされたけど、いい曲だし、歌も抜群に上手い。近所の飲み屋でも噂になっていた「あの人だれや!?」


ある時、その歌声が突然ラジオから流れてきた。「蒼い旅」との題名も初めて知った。


当時、時々見かけたその人は、いかにも先生の卵といった真面目そうな人だった。