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40年ぶりの再会 その3 サッカー部の後輩 [障害者として生きる]

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私には高校サッカー部OBでもう一人会いたい人がいました。それは一学年下の後輩t君です。

センターバック(守備)で2年間コンビ組みました。私と同じように猪突猛進。丸太棒のような太い脚をしていました。

リーグ戦を戦う近隣の高校のサッカー部員が「あの二人は、ホンマ恐ろしい」と言うのを何度か耳にしました。
私たちは私生活でもつるんでいました。休日の練習が終わった後など一緒に遊びました。
しかし高校卒業後は、彼にも一度も会ったことはありません。連絡先も一切知りません。私には熱烈に会いたい人物なのですが、一学年下ということもあり連絡先など全く分かりません。



昨年(2016年)の暮れのことでした。私は、リハビリ医のアメリカン・ジョーク先生の定期診察を受けた後、何気なく病院のタクシー乗り場の横のソファーに座っていたのです。

すると横に座った女性が「○○町のtです。病院までタクシー迎えお願いします。」と電話したのです。
私はハッとして、思い切って「失礼ですけど、○○町にtという名字は多いのですか?」と聞いたのです
すると「いいえ○○町ではtという名字は私の家一軒です」という返事でした。
 
私がt君の話をすると「それは主人の弟です。今千葉県に住んでいます。・・ええ、元気でやっています」
とのことでした。私は本当にびっくりしました。それで私の名前と、電話番号を伝えたのです。
t君の義姉はスマホに記録してくれました。


しかし・・・それから正月を過ぎても、何の連絡もありません。「両親も亡くなっていて、もう何年も故郷へ帰ってきたことないという話やったし・・」、「高校時代のそんな古い話なんかもう覚えてないんやろうな~。覚えていても、もう興味のない話なんやろなあ~」と半分以上あきらめていました。


そんなある日(もう2月に入っていました)突然電話がありました。「先輩、お体どうされたんですか?」
その一言で、もう高校時代に戻っています。
 
○○学院との試合、先輩も僕も 終了フォイッスル後、一歩も動けなくなってその場にへたり込んだ。
精根尽きるほど走り回ったあの試合が、僕のベスト・ゲームでした。 

お前が、「○○ちゃんとデートしたいから、先輩、今度の日曜日だけは練習やすませて下さいて言ってきたん俺は覚えとるぞ!お前に似合わんかわいらしい子やったなあ~」 
昔話に花が咲きました。 「今度帰省したら必ず連絡します」と言ってくれました。


それにしても同級生のh君とy君、それに後輩のt君。

 40年ぶりに、再び話することが出来たのは、病気になったからじゃないだろうか?

 そんなことを私は感じているのです。
 

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