片麻痺障害者の投資戦略(4)投資を学ぶ 基礎編 [脳卒中で廃業から、老後資金作り]
投資額と目標パフォーマンスが設定できればいよいよ投資となりますが、ここで急いではなりません「急いては事を仕損じる」です。投資を甘く見てはなりません。
昔、yahoo掲示板(現テキストリーム)で、こんなことを投稿されている方がありました。「2年間必死に働いて貯めたお金をある株式に全額投資した。それが1/3程度になった。株式投資などするもんじゃない」。まるで詐欺にでもあった様な口ぶりでした。そもそも、そんな方法で投資をすること自体が株式投資をするための勉強が足りないのです
投資には勉強が必要です。私は3年計画を立て、多少経験を積みながら、3年め以降本格的に投資に乗り出すことにしました。
特に最初の2年はとにかく投資の勉強です。3年目ぐらいから少しずつ投資を開始し始め5年以内に投資の大部分を終える計画をたてました。
これは個人的なことですが、私は、仕事として企業分析(主に財務や戦略の分析)に関する経験を30年以上持っています。企業価値を算出する独自の方法も持っています。ただ、分析はしましたが現役時代に株は購入していませんでした。自身の判断を曇らせないためです。
企業価値と株価は、同じではもちろんありません。よく「株価は企業価値に収斂(しゅうれん)していく」と言いますが、それは違います。株価と企業価値の差には注目しますが、それが全て企業価値に収斂していくわけではありません。株式市場では様々な要素で独特の動きをします。まさにランダムウォークです。ですから株式市場の勉強をするため2年間費やしたのです。
ですが、脳卒中で脳を損傷した後でしたので、これがつらかった。何となく字面を追っているだけで、内容が頭に入ってこないのです。一日十数ページ読むのがやっという状態が長く続きました。病気前は本を読むことに、ある程度慣れていましたので、この時期は脳の後遺障害のつらさを本当に味わされました。
ウォール街のランダム・ウォーカー〈原著第11版〉 ―株式投資の不滅の真理
- 作者: バートン・マルキール
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2016/03/10
- メディア: 単行本
注意すべきはどんな教科書を使うかなんですが、経済に関しては欧米の学者が圧倒的に優秀です。特に株式投資に関しては、日本の学者は単なる翻訳、紹介だけというケースが多いのです。圧倒的な見識は欧米の学者の方にあります。ですから難関でもまず基礎としてはこちらからスタートするのが良いのです。上記の「ウォール街のランダムウォーカー」他の私の推薦本です。これらは長い間多くの人に読まれてきました。それだけの価値がある名著です。読みにくさはありますが、読む価値はあります。日本人の書いた「株で大儲け!」の類のハウツー本にない圧倒的な研究の深みがあります。
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