(高次脳機能障害)理解者現る 「イヤ!」トラ男さんの入院記-5 [リハビリ、入院・通所]
◆そんなある日ベテランE男さん(脳出血病歴7年)がリハビリ入院し同室となりました。
ベテランE男さんは明らかに他の人と違い、トラ男さんに優しく接します。
◆「トラ男さんは高次脳機能障害なんや。せやから怒ったらあかん」と指摘し、我々にトラ男さんの障害を詳しく説明してくれたのです。
◆さらに快活で男性的なk男さん(脳出血病歴3年)が同室に加わりました。
ベテランE男さんはk男さんにもトラ男さんの高次脳機能障害のことを丁寧に説明していました。
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◆これで、同室は、E男さん(脳出血病歴7年)、k男さん(脳出血病歴3年)、トラ男さん、私メガネサルの4人です。 これに2日に1度、片道3時間かけて車で通ってくるトラ男さんの奥さんが会話に加わるようになりました。
「信じられへんわ~」
トラ男さんに振り回される奥さんの口癖です。
トラ男さんの病気に対する共通理解が出来上がったことやトラ男さんの奥さんの明るいキャラクターが加わり病室全体が急速になごんでいきました。
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◆トラ男さんの経歴にびっくり! トラ男さんのことも色々解ってきました。
大学で福祉を専攻し、京都のM市役所に勤め、福祉部門の幹部であることなどです。
看護師との言い争いにも、理由はあったように思われてきました。
トラ男さんにたいする我々の共通の理解が進む中、
仲間意識の様なものが出てきました。
トラ男さんが部屋から居なくなる。機敏に察したE男さんが言います「サルちゃん頼む!」
その当時車いすは私だけで、K男さんもE男さんも杖歩行でゆっくり歩行。
◆私はリハビリに行く時など、車いすをこぐのに苦戦している人を、後ろからちょこと押せるほど達人(?)になっていました。それで全力で車いすをこいで病院内を探し回ります。 |
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◆そのうち解ってきたのです。トラ男さんは奥さんを出迎えに行っているのだと。 ◆高次脳機能障害についても看護師から同室者に簡単な説明があってもよかったと思います。そうすれば我々の態度も違っていたと思います。 つづく
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