慢性期10年経過で感じるリハビリの難しさ [障害者として生きる]
5月末で脳出血で倒れてから満11年、心筋梗塞から満10年が経過した。
「なんとか、10年生き残った」という感慨である。まぁ~正直嬉しい。
ただ10年以上の片麻痺生活、歩行リハビリを継続してきて強く感じることがiイロイロある。今回そんな思いを述べてみたい。
慢性期のリハビリの難しさ、立ちはだかる「陽性徴候」
最も強く感じるのは、慢性期の片麻痺リハビリの難しさだ。
障害も重度になってくると、頑張れば頑張るだけ良くなるといったそんな生易しいものではない。
装具や杖を使ってかろうじて歩いている状態では相当工夫したリハビリをしなければならない。回復期にリハビリ室で教えてもらった方法だけだけでは全く対応できない。
それは何より、「陽性徴候」と呼ばれる症状のせいで、麻痺改善に大きなブレーキがかかるのだ。これは、反射の亢進、痙性、拘縮、内反尖足、クローヌスなどが現れる症状である。
これは、筋緊張が大きな原因だが、リハビリを頑張れば頑張るほど過緊張の状態に陥(おちい)るのだ。この高い壁で行き詰る。
この陽性兆候をコントロールしながら、いかにリハビリを継続するということが重度片麻痺障害者の慢性期リハビリでは肝要なのだ
ネット上では、どちらかといえば、障害の程度の軽い方のリハビリ情報がが多い気がする。もちろんそれが悪いわけでなく、大いに役に立つ人もいるだろう。
ところが、脳損傷がひどく、重度の障害が残った場合、回復の程度は遅く、こうやれば麻痺が改善すると胸を張って言えるようなことは少なくなってしまう。
だからどうしても改善が進んで、効果が目に見えて現れる比較的に障害の程度が軽い人のリハビリ方法が多く紹介されることになる。麻痺が軽ければ、過緊張は少ない。
これを重度の人が、がむしゃらに頑張って真似ると、「陽性徴候」と呼ばれる症状の罠に陥(おちい)るのだ。そうなると元の木阿弥どころか、大きな後退になる。杖で歩行していた人が、10年後電動車イスになったりする。
どうやって身体を緩めリハビリを継続するか
私が必要と感じるのは重度の片麻痺障害のリハビリは、まず陽性徴候の症状を鎮(しず)めるため、身体を緩める方法を知った上で、リハビリに継続して取り組むということだ。
身体を緩める代表的な方法はストレッチだろう。ただしストレッチは悲しいことに効果が概ね一時的だ。ストレッチした直後はいいが、直ぐ元に戻ってしまうことが多いのだ。
例えば「内反尖足」は、ほぐす伸ばすのストレッチでは改善されない。
そこで、医療的治療として注目されたのが「ボツリヌス治療」だ。私も5回受けた。10回以上の人が数多くいる。つまり効果が期間限定ショーヒンなのだ。打てば打つほどよくなる種類の治療ではない。
私はこれまでリラクゼーション、脱力ストレッチ、マインドフルネス瞑想(腹式呼吸+ハタヨガ)、腱引きなどに取り組んできた。「自分の身体は、日々自分で緩める」と思い至ったのだ。
まだ皆様に胸をはって披露できるほどではないが、状態は徐々に改善されてきた。
この自ら体験したことを、いずれ皆様に紹介したいと思っている
自主リハビリに取り組む前に是非読んでおいて欲しい本
それじゃ~また
人生の並木路、今の貴方のお気持ちはどっち!? [障害者として生きる]
【神戸新聞 2021年4月27日】 |
神戸新聞のいいミミに同じ日に載った二つの投稿です。 今のあなたのお気持ちは、どちらの方に近いですか? 人生山あり谷ありは、庶民には当然ですが、終盤にさしかかって、肉体的に下り 坂だからこそ、心持がすこぶる重要だと思います。夫婦仲が悪ければ、もう 「ヤッテラレヘンわ」です。 私も、ほめられた人間でなく、随分女房には迷惑かけました。重度障害者と なったいまも迷惑掛けとおしです。 ただ女房も、最近は諦めの心境なのか「あんたとは戦友や」と笑っています。 失業、独立開業、震災、病気など大揺れの暮らしの中、必死でやってこれたのは、やはり3人の子供がいたからでしょう。「子はかすがい(子どもが夫婦の仲を繋ぎ とめとめる釘となる)」とははよく言ったものです。子供のために力を合わせざ るを得なかったのです。 この間から女房が通っている歯科に一緒に通っているのですが、その時に見知ら ぬご婦人が「こないだの時も思ったけど、本当に仲の良いご夫婦ですねえ~」と 声をかけて下さったのです。 女房は「いいえ全く仲良くないです」と即座に返事していましたが(笑)、これ ちょくちょく言われた事があるのです。ですから、自分たちの認識と他人様が 受ける印象はチョット違っているのかもしれません。 それにしても投稿の1番目の83歳の女性、「生きるってしんどい」とつぶやく 彼女に、幸せを感じる時が来ることを願ってやみません。 それじゃ~また
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車一人旅(6) 片麻痺のための車改造計画 [片麻痺でも旅がしたい]
車の改造については次のように計画した。市の障害者自動車改造費助成金(上限10万)を利用する予定である。
・荷台等に手すりを付ける
・ワイパーを右手で操作できるように改造
・ハンドル回し(付ける様に、警察で指導された)
◆荷台への手すりの取付
取付前 ーーーーーー>> 取り付け後(イメージ)
パイプ、ジョイント金具
◆ワイパー
ハンドルの左にあるワイパーを右側から操作できるようにする延長レバー。
車種によって当製品の取り付け部の形状、レバーの太さ、グリップの形状、価格が異なる。
◆ステアリンググリップ(脱着式)
最もスタンダードなハンドルグリップ。
ハンドルに専用台を取り付けておけば、グリップを簡単に着脱することができる。
これは本当言えば、私には必要ない。運転中邪魔になって仕方ないのだ。ただ運転免許の更新に行った時に、警察の方から違反になるから付けてくださいねと言われたのだ。
それじゃ~続きはまた
片麻痺 車一人旅(5)レクイエム(鎮魂)の巡礼旅 [片麻痺でも旅がしたい]
東山魁夷「道」
「レクイエム(鎮魂)の巡礼旅」とは、我ながらえらく重い題目をつけたものであるが 、人間を65年もやっていると色々な死に行き当たる。
じいちゃん、ばあちゃん から始まって、10代で死んだ奴、20代で死んだ奴、30~40代で死んだ奴、50代で死んだ奴。人それぞれ、原因も死に方も様々だったが、若くして死んでしまった妹、従兄、幼馴染や友人達の顔が、時々思い起こされるのだ。これが、年を取るということなのかもしれない。
また阪神淡路大震災では、私自身も被災し、隣家の老夫婦をはじめ、多くの死が一度に大量に訪れる恐怖も味わった。
長旅は、これが最後になるだろう。だからある意味、四国遍路のように亡くなった方に思いを馳せた 鎮魂の巡礼をしたいという思いも持つようになってきた。
また東北や九州など被災地も訪れ、亡くなられた多くの方々に手を合わせたい思いもある。
歩き旅が、本来の姿であろうが、重度の片麻痺障害で装具と杖で何とか歩いている身、車での一人旅、何とかご容赦願いたい。
それじゃ~続きはまた
片麻痺の車一人旅(4)必要と思う付属品とコスト [片麻痺でも旅がしたい]
見積額
ホンダNバンターボの見積額は、車両本体価格164万、付属品31万、諸費用8万、合計乗り出し価格は203万円となった。
私が、幼いころ子守していた幼馴染の車屋さんなので応援したい気持ちが強く、値引き交渉はほとんどしないが、それでも本体価格で10万値引きしてくれていた。
必要に思った付属品
私が、片麻痺運転で必要と感じてきた付属品は、手すり、ETC、バックカメラ、オートリトラミラー(ドアロック連動ミラー)、前後ドライブレコーダーである。安全性重視の付属品で、今回も全て装着した。ただしメーカー純正品はやたら高い!
サポカー補助金
わたしは65才に達したのでサポカー補助金7万円申請するつもりだ。
車の色と交通事故
車の車の色もいろいろ迷った。当初、青系統の色にするつもりだったが、昼間目立つということで、ブラック・パールにした。
https://www.kuruma-sateim.com/choice-the-car/color-accident
女房「あと少しで、黒いロングボディの車乗れるんやから違う色にしたら!?」
わしはまだ死なんわい!
それじゃ~続きはまた