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片麻痺の緊張と拘縮を除き動きやすく [お勧め本]

ご紹介するのは、松本和子先生著の「動きづくりのリハビリテーション・マニュアル」です。松本先生は、長年養護学校で肢体不自由の機能訓練に従事されてきた方です。

私がおすすめする理由は、片麻痺の緊張と拘縮を除く

 リハビリテーション・メニューが豊富なことです。


 

動きづくりのリハビリテーション・マニュアル

動きづくりのリハビリテーション・マニュアル

  • 作者: 松本 和子
  • 出版社/メーカー: 中央法規出版
  • 発売日: 1996/02
  • メディア: 単行本




しかも図を使ってわかりやすく説明されています。

他にも応用動作で横歩き、後方歩行も紹介されており屋外リハビリ・メニューを作るのに大変参考になりました。

 

本書は、異常な動きを消して正常な動きを引き出すための動きづくりとして3スッテプで構成されます。

 

1.まず緊張と拘縮を取り除く

 

2.過緊張と拘縮のある筋の拮抗筋の強化

簡単に言えば、伸ばす筋肉が過緊張の状態にあった場合は、拮抗筋である曲げる筋肉の強化をはかるということです。

 

私は、前方への歩行訓練ばかり繰り返し、結局伸ばす筋肉だけ強化、反面、拮抗筋・曲げる筋肉強化を無視していたためひどく歩きにくくなっていたことに気づかされました。

 

 

3.応用動作 人間の動きを統合する脳からの命令伝達回路の発達を促す等

 

横歩き・・片脚立ちの感覚を覚えさせ、体重移動を習得。横に出す足は足関節(足首)背屈習得を狙う。

 

後方歩行・・尖足と膝の突っ張りを消す。腰を伸ばし足関節背屈で体重を乗せることの習得を狙う

 

私は、この本を読んだことにより、横歩きは健足側だけでなく患足側方向にも歩くようになりました。また後方歩きも取り入れるようになりました



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タグ:片麻痺治療

脳卒中を生きる意味 [お勧め本]



「脳卒中を生きる意味―病いと障害の社会学」


細田 満和子さんという研究者が、多くの「脳卒中患者とその家族」に聞き取りを実施しまとめられた本です。


そのなかで、病気を機に人として多様性に開かれる(価値尺度の多様化)という視点が抽出されます。

 


ある片麻痺の男性はインタビューにこう答えています


「病は人生を変えるんだね。人間性が変わるんだよ。尺度も変わる。

私なんか健常者の物差しと、障害者の物差しを持っている。一般の人は強い人、強者でしょう。病を持って障害者になったことによって弱者の物差しを持てるようになった」


しかし私の見るところ、病気前と一向に変わらない人が多い。


やたらマウント取りたがる。同病者に対して上から目線で言う。


俺は死に物狂いで努力したからこそこんなに回復したんだ。

俺の様なリハビリしないと良くならないよ。


明らかに重度の障害を負っている人に対しても、目線の暖かさ、共感がない。



社会的地位が高かった人、教師・教育関係者が、弱者の立場も理解できるようになる。事はそんな単純でない。


結局多様性に開かれる、人間性が変わる人は、病気以前から、それだけの力をある程度は持っていたと思う。それは社会経験の豊富さ、謙虚さ、自分を客観視できる頭の良さ等である。


同病の知り合いの中で、確かに変容していると感じられる人がいる。仕事の鬼だった人が、通所施設の中で、同じ通所者として高齢者に非常に優しく明るく接している。そしてその周りには人がいつも集まり笑い声が絶えない。


我々はとかく障害の機能回復にのみに目が行きがちだが、障害を糧として人としての変容することも、病後充実した生活を送るためには大切だと思う。

 
脳卒中を生きる意味―病いと障害の社会学

脳卒中を生きる意味―病いと障害の社会学

  • 作者: 細田 満和子
  • 出版社/メーカー: 青海社
  • 発売日: 2006/11/08
  • メディア: 単行本
それじゃ~また
 

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ノンフィクションが好きだ! [お勧め本]



本はノンフィクションと呼ばれるジャンルが一番好きだ。


「事実は小説よりも奇なり」は正しいと思う。事実(ファクト)の力は、小説家の机上の想像力など、はるかに凌駕(りょうが)する。


三億円事件、グリコ森永事件、尼崎連続殺人など犯罪を描いたノンフィクションには、世の中にはこんな人間がいるのか!と衝撃を受けた。

 

 

 

若くて芥川賞等を取り作家専業になった人たちは、時間経過と共に、社会生活経験値がどんどん下がって、非常につまらなくなっていく。


結局は自分と同じような芸術家を主人公にするか、恋愛くらいしか描けなくなってしまう。


毎週激しい競争にさらされるマンガ家に比べアイデア力や企画力も弱い気がする。漫画家は作画において、職人の様な手仕事をする。これが一層のアイデア力、成長を促すように思う。対して小説家にはそれがない。


ノンフィクションにも問題がないわけではない。ノンフィクションの巨人と呼ばれた男の度重なる盗用(パクリ)、無断引用。中堅でも、あたかも取材をしたかのように書かれたニセ・ノンフィクション、事実(ファクト)の追及でなく、それを受けた作家の内面に比重が置かれた作品。


このように、とかく問題も多くなっているが、それでもファクトの衝撃は好奇心を満たす。

 
それじゃ~また
 
 

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柏木ハルコ作「健康で文化的な最低限度の生活」 [お勧め本]


◆柏木ハルコ作「健康で文化的な最低限度の生活」1~10巻読みました。いやあ~最近読んだ中で一番良かった、感動しました。


なぜ貧困は親子何代に渡り連鎖するのか。生活シーに即し展開されるストーリーで、心から納得させられました。身近なケースと重ね合わせることができて、非常にわかりやすい。


また貧困ビジネスにおいて、生活が貧窮した人が、闇ビジネスにからめとられ支配されるカラクリにも、きっちり焦点が当てられています。


柏木ハルコさん、画力だけでなく、相当な取材力だし、事の本質を捉える眼力が素晴らしい。

ネットで超人気の才人達。最近その発言の軽薄さぶりに、うんざりしていただけに、厳しい漫画の世界で長年生き抜いてきたプロフェッショナルな力量に、あらためて敬服しました。

 


◆もう30年も前、失業給付金の受取日に、ワンボックスから、人がぞろぞろ降りてきて怖そうな男がその車の前に立った。異様な光景だった。


闇金屋に、借金のかたに給付金取られるのかしらんと思った。それにしても1つの職安に結構な人数の集団だった。


今も昔も。闇ビジネスに食い物にされる構図は変わっていない様である。

だが、漫画のストーリー展開からすると、役所に務める主人公たちが、どうやらこの闇貧困ビジネス業者と戦うようなのである。次巻が楽しみである。


 

それじゃ~また。

 

【同病の知人 三本松のおじさん】の一言


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庶民の驚くべきリアル、漫画「ガバチ」。原作者の田島隆さん [お勧め本]






漫画「ガバチ」原作者 田島隆氏



私が初めて田島隆さん名前を知ったのは、故青木雄二さん風の漫画「カバチ」を愛読し出してからですが、原作者の田島隆さんが、どのような生い立ちなのかを知ったのは、テレビで偶然見たインタビュー番組でした。



衝撃的でした、そこで田島さんは広島で高架下に止めた軽自動車で寝起きし、働き勉強した壮絶な過去を語られていました。


それから田島さん原作の漫画が一層興味深くなりました。

 

田島隆さんの「一発逆転」人生

その田島さんの生い立ちを詳しく書いたのが【弱者はゴネてあがいて生き残れです】

 

小5で親に見捨てられ、飢えをしのぐためザリガニを釣って食べていたこと。

20歳で恋をして同棲、事件を起こし少年鑑別所送り。幸い保護観察処分で済んだ。その後結婚するも、生活苦等から離婚となります。

 

そこから夜逃げ、車中生活にまで追い込まれます。このどん底から田島さんの必死の努力が始まります。

 

働きながら法律職を目指して猛烈な勉強してまず海事代理士の試験に合格します。そしてナニワ金融道の青木雄二氏の取材を受けたことが縁で漫画原作者の道も歩むことになります。

まさに「一発大逆転」の人生です。

 

子は親を選べません。ひどい親に対する怒りに支配されて、曲がっていいて不思議ありません。むしろそれが普通だとも思うのですが、田島さんはそうならなかった。別れた奥さんが、欲しがっていたブランドの財布を、後にそっと贈ったエピソードに、私は思わず涙が出ました。

 

世を恨むどころか、逆に、法律を武器に人を助ける側に回った。実際、テレビの田島さんは、非常におだやかで誠実そうなお人柄です。青木雄二さんには、大阪風の「毒々しさ」がありましたが、田島さんには、そのようなものは感じられません。

 

漫画「ガバチ」のリアル

しかも田島さんが原作の「ガバチ」は、小説家が想像で作り上げた架空の物語など足元にも及ばない、庶民の驚くべきリアルが表現されています。

 

例えばDNAによる親子鑑定。これがどうして増えているのか、この漫画を読めば納得出来ます。そして安易な性の犠牲になるのは、いつも生まれてくる子供の側です。それを見事に描いています。

 

女は過去を上書きするなどと、したり顔で言う輩が多くいますが、安易で身勝手な親の犠牲になるのはいつも子供です。そんな警告も与えてくれます。

 

皆さんも機会があれば是非読んでみてください。

 

それじゃ~また


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