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語り合えない切実なお金の不安 その2 [脳卒中で廃業から、老後資金作り]

◆皆さんは、「出し子」とか「受け子」という言葉を聞かれたことがありますか?
 
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オレオレ詐欺などの老人詐欺で、現金の「引き出し役」とか「受け取り役」です。現在きわめて高度に組織化された詐欺組織の中で、最も逮捕される危険の大きい役です。
 
 


◆トカゲのしっぽです。組織に開業資金を提供する「オーナー」、電話を掛ける「プレイヤー」と呼ばれる人達が逮捕されるのは、きわめてまれです(そのような仕組みが出来上がっていますので)。
逮捕される殆どは、「出し子」、「受け子」。

 
◆こんな損な役回りをせざるを得ない人たちがいます。
職のない若者、多重債務者と呼ばれる人が多いことは私にも想像できましたが、その他に「障害者」も多くいることを知り衝撃を受けました。あらためて障害者のおかれている社会的状況の厳しさを思い知らされました。

◆思えば、阪神淡路大震災の時もそうでした。お年寄りなど弱い立場のものは総じて立ち直るのが遅い、屋根にいつまでもブルーシートをかけている古い家からお年寄りが出てくる。何度も目にしました。廃業に追い込まれる中小零細の商店や工場もイヤになるほど目にしました。

◆私は仕事をするために、担当のリハビリ医に頼んで4か月で退院させてもらいました。その時、直接の担当医ではありませんでしたが、親しく言葉を交わしていた医師が私のそばに来て「私は、もう少し入院を継続しリハビリを続けた方が良いと思う」と強く言ってくれました。それでも、私にそんな余裕はありませんでした。

しかしその半年後に、心筋梗塞で倒れ手術・入院、死がいよいよ身近に迫ってきました。
 
 
◆退院後、市役所の方が障害者枠で、1年契約の体育館等の市営施設の管理人募集があると親切に教えてくれました。1日8時間、月25日働いて月給12万円という仕事でした。現在の仕事は無理でももこの仕事なら何とかこなせるかもしれない。そう思いました。
 
 
◆妻に相談すると、何と「もう二人くらいやったらお父さんの隠し子出てきても大丈夫や」と笑い、「せやからもう仕事はせんといて。お父さん死んでしまうわ」若い時に実母や兄弟といった家族を亡くしてきた妻は、私に訴えました。

 
私はそれで、すべての仕事を、翌春3月末でやめることを決心しました。門前の小僧だっ時代を含めると約40年心血を注いだ仕事が終わりました。



 
◆リハビリ室で出会う同病の若い知人に、この市の仕事の話をすると、目を輝かせ喜んでくれました。彼は病気前はプロスポーツ選手の用具を製作、調整するプロフェッショナルな技術職人でフリーで活動していました。
 
しかし病後は、片手が元に戻らず、その仕事には戻れませんでした。コンマ何ミリというプロの技術仕事は、究極は手仕事なんですねえ(タメ息)。
 
 

◆お金の不安の消えた人は声高に語ります。「(自分は優秀だったから)障害者になってもお金の面の不安はない」、「海外旅行してきた」、「今日はこんな(高級な)もの食った・飲んだ」等です。それはそれでいいんです。人それぞれにライフスタイルがありますし、同病者の励みになる側面も確かにあると思います。
 
 
◆ただ、我々同病者の現実は「1日8時間、月25日働いても(生活保護費以下の)月給12万円」(これだっていい方で、それ以下の報酬の仕事も多いでしょう)それでも、やってみようと考える程、厳しい現状に置かれる人も多くいる。このことは忘れてほしくありませんし、私は社会派とは程遠い一民間人ですが、この点だけは、いつも自分に言い聞かせるようにしてます。
 
 
 ◇関連記事
 

 
 参考文献 

老人喰い:高齢者を狙う詐欺の正体 (ちくま新書)

老人喰い:高齢者を狙う詐欺の正体 (ちくま新書)

 





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タグ:お金
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