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散歩で出会う人 [障害と自由句]

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■前々から時々見ていたのよ


私、ヘルパーやってたから


がんばってるなあ~って


それで思い切って


声をかけたの

 

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■「スムーズに歩かれるようになっておられますね」


同年輩と思しき見知らぬ人


「前から見ておられたのですか」


「ええ」


そのまま会釈され去って行かれた。

 

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■さっき目の前を横切った人が


戻ってきた


「あの~、肩おかししましょうか?」


遠慮がちな声


「大丈夫です。ご親切にありがとう」

 


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■薄ら笑い


あんた、〇〇さんやろ


大変やなあ


唇の端に浮かぶ


薄ら笑い


なかなか慣れない

 

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■チャチャチャとわしがやったるわ

 


家の周りの草刈りができないんか、



それならわしが行って



チャチャチャと草刈り機で刈ったるわ!



散歩で知り合ったおじいさんが



そう言ってくれた。

 

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■あっれ!



今日はこんなとこまで



歩いてきたんか



頑張るなあ



あんた

 

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■あんた



毎日感心やなあ



うちの女房



足が痛いと



家の外に出たがらんのや

 

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やはり見てくれている人はいるのです。リハビリも大切ですが、こんな、さりげない交流はかけがいないものです。

 

実際に、脳卒中でのことが載っている本を貸してくれたり、草刈りしてもらったり、季節の野菜を頂戴することまであります。ありがたいことです。

 

それじゃ~また


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富士立ち [障害と自由句]



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五行歌 誰の心にも名作がある

五行歌 誰の心にも名作がある

  • 作者: 草壁 焔太
  • 出版社/メーカー: 市井社
  • 発売日: 2013/12/03
  • メディア: 単行本

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「俺は終わった」から [障害と自由句]

 

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それは脳卒中で倒れた後の回復期病棟でした。


少し頭がはっきりしてくると、次に襲ってくるのは絶望感です。


もう誰とも話したくない。ひたすら自分の世界に閉じこもっていたい。


そんな時なぜか、ちあきなおみさんの歌を聴いて、


宮本輝さんの「流転の海」を読みました。


そこから、蘇り(よみがえり)始めたのです。

 

それじゃ~また

 

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そんなことは、どうでもいい [障害と自由句]

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ショウガイ ジュヨウ(障害受容)? 

 

そんなこと、どうでもいい


こんな身体になって


一体どうやって女房子供食わせていく


病棟の柵、こんな体じゃ越えられんなあ


もう少しリハビリせんとあかん

 


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今から思えば馬鹿馬鹿しい話ですが、回復期、ベットの上で本気でこんなこと思ったのです。

屋上の柵の越え方、リハビリで教えてくれんかな、と一瞬本気で思ったのです(笑)

 

所で「障害受容」という言葉を初めて知ったのは、私がリハビリ室でセラピストに文句を言った時、そのセラピストが、同僚に向かって「まだ障害受容出来ていない」と聞こえよがしに言った時でした。

 

中途障害者の障害の程度や、職業、家族等置かれている状況は一様ではありません。しかし発病後半年もたっていない患者にこんな批判めいたことを平気で言う。セラピストという「先生」に対して、不信感が多少芽生えた時でした。

 

それじゃ~また

 

【同病の知人 三本松のおじさん】


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最後の恋唄 [障害と自由句]

最後の恋唄


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貧しく

悲しい暮らしの中で

真っ直ぐ咲いた

蓮の花 一輪

私、そんな人を

一人知っています 

 


■最後の恋


 


初めて出会った頃 


もう二人とも 


ヘトヘトに疲れ果てていたから


二人で暮らすしか


他なかったのだ


 


 


■段ボール箱の上で 


 


段ボール箱の上で


何日も晩飯を食った


幸い


そんな時を一緒に


過ごしてきたのだ


 


 


 


 ■妻からの手紙


突然脳卒中で倒れた


急性期の病室


生まれて初めて


妻から手紙をもらった


「私は頑張る」と


 

■魔法の瓶


 


脳卒中でおしっこが出ない 


尿瓶を差し出されても、 


トイレに連れて行ってもらっても出ない 


女房が尿瓶をさしだすと 


気持ちよく、放尿


 


 


■色々あったけど 


 

二人とも恵まれた生い立ちじゃない


その上に様々な出来事があった

失業や震災や病気

でも

二人でいると笑っていた


■妻の落書き 


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元旦、私のノートの隅に書かれた 


妻の初落書き 


あれから今日まで、 


そして後何年 


一緒にいられるかなあ


 

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