▼作家の「宮部みゆき」さんと「杉本章子」さんが対談し、 山本周五郎作「なんの花か薫る」に関して次のように発言されています。
(杉本)人が、人でなしの顔をして出てくるのはよくあるけれど、人でなしが無垢な善人として出てくる。
(杉本)無意識の悪意。本当に天真爛漫な「人でなし」のぬけぬけとした残酷ぶりをじっくり心に刻んでほしいと思います。
(杉本)本当に誠実で心の中にあることをそのまま言っているんだろうと思うんですね。だけど結果的にはすごいぬけぬけとした残忍な性格だなと思わせるわけですよ
(宮部)悪いことをしていると思っていないんですよね。ふっと邪悪が臭う 。
(杉本)山本周五郎の作品というのは人間の残酷さとか邪悪さとかが描かれている短編の方が私は心に残ります。
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