「年たけてまた越ゆべしと思いきや 命なりけり小夜の中山」
この歌は、老齢に達した西行が奥州への2度目の旅の途中に詠んだ歌だ。現代語訳すると、
「年老いて、この小夜の中山を再び越えられるとは思ってもみなかった。命があればこそなのだなあ。」
私も 脳卒中で倒れ片麻痺となり、翌年には心筋梗塞。数少ない病前の趣味であった 車旅は諦めた。
それが、10年後に再開できるとは正直思ってもいなかった。
だから西行の感慨は、多少なりとも理解できる。
身体が回復したからではない。麻痺の身体に慣れ工夫を重ねることを覚えたからだ。
私達は脳卒中でも生き残った。きっと西行と同じことが、これから起きると思う。腐らず諦めず生きましょうぜ!
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