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障害のある人の親なきあと(1) [障害者として生きる]



【神戸新聞2019年10月30日】


 


以前にも書いたが、私はリハビリで通っているプールで老障介護の親子とトラブルになった。


それは車椅子トイレに子(といっても30才越えている男)が毎回40分閉じこもって独占し、親(70才を越えたおじいちゃん)は、ドア横のイスに腰かけ、悠然と文庫本を読んでいる。こんなシーンと何度も出くわし、ついにクレームをつけたのだ。


その後、プールの施設長を交えて、3者での話し合いとなった。


私が怒りを覚えたのは、自分の息子は、知的障害者だから、社会常識を無視しても許される。といった親の姿勢だ。そこには他の障害者の事は全く考慮されていない。


噛み合わない話し合いを続ける中で、ふと親なきあと、この子はどう生きていくのだろうか、と他人事ながら、いささか心配になってきた。


身の回りのことは全て、このしっかりものの親が世話しており。介護ヘルパーは一切かかわっていない。世間の常識も親から学ぶことが全てだ。



街中の多目的トイレでは、40分閉じこもることはできないだろう。また、同じ障害者との集団行動もできないだろう。父親以外の人との付き合いも無いのだ。



後日、この話を私のケアマネージャーにした所、彼女もまた、福祉関係の会議の後、旧知の市の福祉課の職員に、この話したらしい。

この職員の方が、この孤立した親子のことを多少ご存知で、やはり心配だから、一度家を訪問してみると言われていたそうだ。


高齢の親は、自分の亡き後の障害のある子のために何をなすべきか、大いに考えさせられた。


だから、渡辺伸さんの取り組みは本当に素晴らしいと思う。


次回は、渡辺さんの著書から、いろいろなヒントを紹介したい。それは若くして中途障害者となった身や、孤立した高齢障害者にも大いに参考になるはずだ。

 

※神戸では、こんな取り組みも始まっている。

 

高齢障害者の支援拠点開設

 

それじゃ~続きはまた

 

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