片麻痺の喪主 最終章 【感情障害について】 [障害者として生きる]
私は回復期の途中から感情障害を多少感じていました。
ちょっとしたことですぐ 泣きたくなってくる。 あるいは 悲しい場面なのになぜか笑いがこみ上げてくる。怒りやすくなってつい怒鳴ってしまうといった感情障害です。
ですから退院後は葬儀に参列することができませんでした。突然笑いだしたら最悪です。
初めて参列した葬儀が、その時同病で一緒にリハビリしていた同い年の人(もはや友人と言っていいほど仲良くしていました)の葬儀のときで、退院から5年経過していました。多少涙はこぼれました。でも自然な感じで感情が不安定になることはありませんでした。
悲しみの感情とともに、感情のコントロールが出来ていてホッとしたことを覚えています。
今回父の葬儀で、 この感情障害がかなり 緩和されていることがわかりました。
葬儀では笑い出してしまうようなこと、思い通り事が運ばない、意思疎通ができないといったことでつい感情的になってしまうということは、全くありませんでした。
親族だけで終始リラックスしていたい面もあったと思います。この点は幸いでしたでした。ですからこのような感情障害の面からも家族葬はおすすめです 。
これで片麻痺の葬儀の章は終わりです。お読み頂きありがとうございました。
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ところで私は今病後10年を過ぎていますが、後はちょっとしたことで怒り出すといった感情障害の面の克服です。だいぶ低下したとはいえまだ多少残っているのです。
もともと怒りやすく、それをバネに反骨精神で生きてきたこともありますが、身体介護などこれから多くの人々お世話になって生きていくことを考えれば、感情を制御できず怒鳴っていたのでは、どう仕様もありません。
この点も踏まえて 次は「怒る」ということを シリーズで考えていきます。
怒りというものも 冷静に見つめるなかで、多少でも改善をはかっていきたいと思います。