障害者の新たなコミュニテイー・絆を探す(3)
私とは「関係の総和」である。東京と群馬の山奥の山村を行き来しながら暮らす「野の哲学者」と呼ばれる内山節氏はこういいます。
「資本主義経済」や「国民国家」、「市民社会」が行き詰まっている現在、彼はヨーロッパで生まれた個人主義から脱し、ヒューマンスケールの身近なコミュニティからの現在人の再生を提言します。
彼の基本となる考え方が、人間は個別の切り離された存在ではなく、人や自然との関係的存在であり、それは、ほぼ人間の本能に根ざしているという考えです。次のように述べています。
ーーーーーーーーーーーーー
「私は私が作り出している関係の総和」という存在だということです。つまり人間の本質とか実態とかいうものは固有のものとして作られているのではなく、関係の総和として作られているということなのです。(内山節)
ーーーーーーーーーーーーーー
我々障害者も、一般的な国民同様、「資本主義経済」のなかで明るい未来を描くことは非常に困難だと感じます。現在の、グローバル資本主義経済下では、下層の下に置かれることさえ懸念される状況です。
ですから内山氏の言う小さなコミュニティからの再生というのは、非常に大事になってくると思います。
それじゃ~また