今回は、脳幹を損傷すると全身が突っ張る(除脳硬直)についてのお話です。
オールカラー 介護に役立つ! 写真でわかる拘縮ケア
- 作者:
- 出版社/メーカー: ナツメ社
- 発売日: 2016/09/01
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
今回も理学療法士田中義行先生監修の この書籍から引用、編集させていただいています。 |
脳幹は脳の中でも生命機能に直結する部位です。ここが脳卒中などで損傷されると四肢が突っ張ったままになる除脳硬直という障害が生じます。 |
除脳硬直とは脳の損傷より手足が極度に伸びきっている状態です。適切なケアをしないと手足のつっぱりが悪化し拘縮に至ります。首の緊張も非常に強く後ろに反り返っています。 |
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それでも筋肉のこわばりを僅かながらゆるめ拘縮を防ぐことは可能です。除脳硬直の人の手足を突っ張りには抗重力筋が関係しています。
この原理はシンプルで要するに重力の影響を受け、筋肉が硬くなるということです。
重力の影響うける筋肉は抗重力筋といいます。特定の筋肉ではありません。機能を表す名称なので、その時々で場所は変わります。
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仰向けで寝ている時は背中が、うつ伏せで寝ている時はお腹が、この体の下側の筋肉が抗重力筋です。立ってる時にも体の前側と後ろ側でバランスをとっています。 |
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そのため抗重力筋の影響を緩めることで、突っ張りが軽減されます。いつも同じ姿勢でいることで特定の筋肉が抗重力筋として働き続け固く縮んでしまうのです。私も朝、麻痺側の手足の激しい突っ張りを感じます。
それじゃ~また
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